このページのトップ

現在の位置: トップページおくすり相談静岡新聞「薬の相談室」平成20年4月から平成21年3月 › 高齢者の水分補給にスポーツ飲料は 3倍に薄めて塩分足す 水に砂糖、塩混ぜても



ここから本文です

高齢者の水分補給にスポーツ飲料は 3倍に薄めて塩分足す 水に砂糖、塩混ぜても

平成20年11月25日掲載

質問

75才女性。高齢になると脱水状態になりがちだと聞きました。水分補給にはスポーツドリンクがよいのでしょうか?

回答

高齢になると細胞内水分量が少なくなり、口渇も感じにくくなるため脱水状態に陥りがちです。

脱水の予防には、水分、糖分(ブドウ糖)、塩分(Na)の補給が必要です。経口摂取した水分は、大部分が小腸で吸収され、残りが大腸で吸収されます。小腸では、ナトリウムイオンとブドウ糖が吸収される際、これに伴って水分も吸収されます。ナトリウムとブドウ糖が1:1のとき水の吸収効率が良く、血液の浸透圧よりもやや低い浸透圧のものが水分補給には適しています。

市販の多くのスポーツドリンクは糖分濃度が高く、塩分が少ないので、3倍くらいに薄めて塩分を加えてのむのが適当です。

スポーツドリンクがない場合は、水1Lに砂糖小さじ4、塩小さじ半分(スティックシュガー2本と塩ひとつまみ)を混ぜて作ることができます。

脱水症状は、熱中症だけでなく急性胃腸炎で下痢・嘔吐が起こると、水分や電解質(Na,Cl,Kなど)が失われるので起こります。

日本では伝統的に胃腸炎には重湯に少量の食塩を混ぜて飲ませる方法がありますが、重湯の糖質が腸管内で時間をかけてブドウ糖に分解されるので、腸内の浸透圧を急激に上昇させることなく、下痢を悪化させないなど理にかなった方法です。また、みそ汁の上澄みとお粥、お茶などの組み合わせも家庭で容易にできる水分、塩分の補給法です。

大石順子 社団法人静岡県薬剤師会・医薬品情報管理センター主幹

このページの先頭へ戻る