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抗精神病薬服用で虫歯増える 唾液分泌抑制が原因 特保ガム、あめで促進

平成20年9月3日掲載

質問

抗精神病薬をのみ始めたところ、虫歯が多くなってきたように思います。これも副作用でしょうか?

回答

昔から、抗精神病薬を服用している精神疾患の患者には、虫歯が多くみられる傾向が知られていました。これは、歯口の清掃が充分ではないためと考えられていましたが、現在では、薬の副作用である唾液分泌の抑制が大きな原因とされています。

虫歯は、砂糖などを摂ると、歯垢中に生息する細菌(虫歯菌)により分解されて酸に変わり、歯の表面を覆うエナメル質を溶かすことで起こります。唾液の分泌は、酸を中和させ、溶け出たミネラルをエナメル質に補って再石灰化させるのに役立つことから、唾液分泌が抑えられることにより虫歯が起こりやすくなると考えられています。

このような唾液分泌抑制の副作用がある薬には、抗精神病薬の他に三環系抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、モルヒネなどがよく知られています。

唾液分泌が減少すると、虫歯の原因となるだけでなく、口渇や口内炎、舌炎、口腔内感染症なども問題となります。特に高齢者では、誤嚥性肺炎の原因ともなるとされ、口腔内を衛生にすることはとても重要です。

歯磨きや、お茶(カテキン)やポビドンヨード等を使用してのうがい、また、口腔内の保湿を保つために、霧吹き等で口の中に水を吹きつけたりといった対応も大切です。
また、「歯の健康のための特定保健用食品」のガムやあめで唾液腺を刺激し、唾液分泌を促進させることも勧められます。

大石順子 社団法人静岡県薬剤師会・医薬品情報管理センター主幹

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