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日本脳炎の予防接種 心配 新型ワクチン開発中 蚊に刺されない工夫も

平成20年8月21日掲載

質問

27才女性。3才の娘ですが、日本脳炎の予防接種は副反応があるから勧められない、という報道も聞いたことがあり、どうすべきか迷っています。

回答

日本脳炎はウイルスによって脳が侵される病気です。ウイルスを持つ豚などの動物を刺した蚊が、人を刺すことで感染します。感染しても発症するのはまれですが、意識障害の症状を起こすと20から40%が死に至ります。回復しても半数に、知能障害や手足のマヒなど重い後遺症が残ります。

日本脳炎は予防接種法に基づき、定期接種の対象の感染症となっていますが、厚生労働は2005年5月に、接種後に重い副反応が出たとして、積極的な勧奨を控えるよう、市町村に勧告しました。そのため希望者は接種できますが、事実上定期接種が中断したため、免疫を持たない子供が増えています。

現在、重篤な副反応の少ない新型ワクチンが開発中ですが、供給は早くても来年4月以降となる見通しです。

このような状況の中、厚生労働省の検討会は先月、感染症予防の視点から接種を続けることが不可欠との意見で一致しました。ウイルスに感染した豚が多い西日本の幼児らへの優先接種や、ワクチンを受け損ねた子供の対策なども今後、話し合う予定になっています。

例年、ウイルスを持つ豚が、中・四国や九州など西日本を中心に確認されています。特に西日本の豚が多い地域や蚊が発生する水田や沼の周辺では、(1)長袖や長ズボンの着用(2)防虫薬の使用、など、子供らが蚊に刺されない工夫も勧められます。

大石順子 社団法人静岡県薬剤師会・医薬品情報管理センター主幹

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