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認知症の薬と常用薬の相互作用 酵素に影響も、「お薬手帳」活用

平成20年5月19日掲載

質問

84歳の父。初期から中期の認知症です。塩酸ドネペジル(商品名:アリセプト)が有効とのことですが、結核、血栓防止、高血圧、そして胃の薬などのたくさんの薬を服用しています。のみ合わせが悪い薬はありますか?また環境の変化により症状が急激に進行する場合があるとも聞きます。引越しや施設入所はどうですか。

回答

塩酸ドネペジルは、アルツハイマー型認知症の薬で、脳内で減少したアセチルコリンを増やす働きにより、記憶力を改善させ、症状の進行を遅らせる薬です。

のみ合わせによっては、この薬を分解したり排出する酵素(薬物代謝酵素)に影響を与え、薬の作用が強くなったり弱くなることがあります。今、服用されている薬では、リファンピシン(商品名:リファジン)は、塩酸ドネペジルの作用を弱める可能性があり、アスピリン(バイアスピリン)は、単独よりさらに胃腸障害が出やすくなります。気になる症状などはかかりつけ医に伝えてください。

アルツハイマー型認知症の場合は、ほとんどは経過が長くゆっくりと進む病気なので、あせらずに適切な薬物療法を受け、相互作用や副作用を予防するために、薬局で「お薬手帳」をもらって活用してください。

認知症は、その状態を受け入れつつ、社会の中でみんなとともに暮らすという考え方が大切です。かかりつけ医と相談しながら、適切な医療を受けつつ、訪問看護やホームヘルプ、デイケアやグループホームなど、介護保険を始めとした地域のさまざまなシステムを活用しましょう。

大石順子 社団法人静岡県薬剤師会・医薬品情報管理センター主幹

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