静岡新聞「薬の相談室」
湿布の上手な張り方—カットすれば、はがれにくい 一人で張れる補助器具も
質問
63才男性。一人暮らしです。ひざに湿布薬を貼るとはがれしまったり、腰に貼るときは苦労しています。
回答
湿布薬を貼る部位の汗などの水分を拭きとり、清潔にしておきます。湿布薬の薬面のフィルムをはがし、十分に伸ばしながら貼り、必要に応じて、絆創膏やネット包帯などで固定します。
関節などの動く部位には、フィルムをはがす前にはさみで切り目を入れたり、カットするなどひと工夫すると、よりぴったりと貼れ、剥がれにくくなります。
腰や背中など、ひとりで湿布薬が貼りにくい場合は、フィルムが分割されるように工夫がされた製品を利用しましょう。真ん中部分を剥がして患部に固定し、次に残りの両側のフィルムを剥がすと上手に貼ることができます。
また、ひとりで貼れる補助器具なども市販されていますので、薬剤師に相談しましょう。
湿布薬を貼るとかゆくなったり、皮膚がヒリヒリする場合は、ガーゼを当て、その上に湿布するとよいでしょう。入浴の際には、入浴の30分以上前(温感タイプの湿布薬はヒリヒリ痛むことがあります。)にはがし、入浴後はすぐに貼ると湿疹や腫れの原因になるので、30分くらいたってから貼るようにします。
(社)静岡県薬剤師会・医薬品情報管理センター所長
大石順子